汕頭(スワトウ)―広東と福建の狭間で独自の料理文化を誇る街

皆さん中華料理は好きですか。餃子、拉麺、春巻き、焼売、麻婆豆腐…想像しただけで涎が出てくると思います。

みんな大好き中華料理ですが、地方によって全然違うということは日本でも有名ですね。広東料理や四川料理は日本にも多々あるので、たまにはちょっと変わった中華を食べてみませんか?

そこで今回は広東と福建の狭間で独自の料理文化を誇る街汕頭(スワトウ)をご紹介します。

汕頭と隣の潮州を合わせて潮汕地区と呼び、地理的には広東省に属すものの言語など文化的にはお隣福建省の閩南(ビンナン)文化圏に属しています。また潮汕地区は東南アジアとの交流も盛んなので、広東、福建、タイ、マレーシアなどの料理文化が融合して独自の潮汕料理が生まれたのです。

中華料理

 

では汕頭食べ歩きの旅を始めましょう。一番のお勧めは牛肉丸麵です。

牛肉丸麺

その名の通り牛肉の肉団子が入った麺料理です。弾力のあるジューシーな肉団子がごろごろ入っており、塩ベースのスープも体に良さそうな味で最後まで美味しくいただけます。汕頭駅前の宿に泊まった時に店主が作ってくれたのですが、あまりに美味しかったため翌日街中でもう一回食べたほどです。汕頭名物だけに町中至る所にあります。

麺料理からもう一つ、クエティアオもお勧めです。漢字では粿條(米へんに果)と書き、米粉で作った平たい麺です。牛肉丸麵と同じようなスープ麺もありますが、エビと卵を使った豪快な焼きそばタイプも絶品です。

またクエティアオをワンタン状に切った物をクエチアップ(粿汁)と呼び、こちらは胡椒の効いたスープで食べるのが主流のようです。クエティアオはタイやマレーシアでもよく見かけますが、これらは全て潮汕地区出身の華僑が現地に持ち込んだもので、こちらが本家本元です。

ご飯ものもあります。潮汕地区には天津甘栗を入れた炒飯があり、板栗炒飯と呼びます。ちょっと意外な組み合わせですが、中華風栗ご飯と言えばイメージしやすいでしょうか。汕頭では立冬の日(十一月初め)にこの板栗炒飯を食べる習慣があるそうです。ホクホクアツアツの栗はここ汕頭でも秋の味覚なのですね。もちろん立冬以外の季節でも街中の食堂で食べられます。

また汕頭は海辺の街なので海鮮料理も豊富です。中でも牡蠣を使った多彩な料理が有名です。小粒の牡蠣を猛烈な火力で焼き上げた卵焼き、蠔烙(オーロッ)はいかにも汕頭らしい一品です。

オイスター

そのまま食べても牡蠣の風味が効いていて美味しいのですが、この地方では沙茶(サテ)と呼ばれるインドネシアから伝わったピーナッツ風味のソースをかけてもまた違った味を楽しめます。蠔烙に似ていますが片栗粉でとろみをつけて卵とじにした蠔爽(オーソアン)もご飯が進む最高のおかずです。

無限のバリエーションを誇る中華料理。あなたも汕頭で中国四千年の伝統の一端に触れてみてはいかがでしょうか。